夢を売る少年
「なぁ、もうすぐの恵の誕生日だろ?」

「覚えててくれたんだ。」

「当たり前だろ、二人でお祝いするの楽しみにしてるんだから。」


嬉しそうに笑う新吾の顔が好きだった。


「で、プレゼント何が良い?」

「プレゼント?あ〜…考えてもなかった。」

「俺色々考えてたんだ。でも恵が何が嬉しいのか分からなくて。女の子にプレゼント渡すのも初めてだし。」

「私も男の子にプレゼントもらうの初めてだよ。」


初めてちゃんと好きになって、付き合ったのが新吾だったから―


「新吾があげたい!って思うので良いよ。」

「だってもし気に入らなかったら―」

「新吾が一生懸命選んでくれたのだったら気に入るよ。」

「…頑張ります。」


ずっとずっと、こんな時間が続くと思ってたのに――――
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