裏生徒会部+


「…ん……」

「“ナギ!!"」「“ナギちゃん!!"」


目を開けた瞬間、大きな声で名前を呼ばれた。

そしてすぐに温かな体温が両腕に伝わってきた。


「“良かったっ…起きてくれて!!もうっ……俺様っ…ナギが起きねーっかと…思って……!!"」

「“ナギちゃん……ごめんなさいっ…ごめんなさい……俺のせいでこんなっ…"」

「“ちげーよ…俺様のせいだっ……ナギ、ごめんなさいっ…!!"」

「“お二人とも…"」


一くんといつきくんは泣きながら「ごめんなさい」と謝り続けた。

目の下は寝不足なのか少し黒くもあり、泣きすぎてか赤くもなっている。

それから数日後。

怪我も治った凪さんは、王様と、そしてアルスさんとリディリアさんだけに仕事を辞めることを伝え、日本に来た。

日本に来たものの行く当てもなく、路頭に迷っていた凪さんに声を掛けたのが月森くんのお父さん。

そして、月森くんの家でまたメイドとして働くこととなり、現在に至るというわけだ。

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