裏生徒会部+
写真に写っているのは幼い2人の子供と俺と同じ歳ぐらいの1人の女。
幼い子供2人は一といつきだ。
そして…
「今から9年くらい前までナギは俺の城で働いていた。俺が産まれる前からな」
「えっ、そうだったんですか。確かによく見ると、凪さんですね…」
宮井は写真を手に取り、頷く。
俺も写真に目を向けて見ると、俺と同じ歳ぐらいの女は今より髪が長いがあのメイドだ。
「ナギはある日、理由も言わずに突然辞めてどこかに行ったんだ」
一といつき以外は辞めた理由をどうやら知っていたようだが、教えてくれなかったらしい。
探そうともしたが止められてしまい、結局ずっと会えないまま時が流れた。
そして日本に来て、偶然にもメイドと再会した。
再会できたのはいいものの、一はまともに話すことが出来ず…というより話す時間もなかった。
唯一少し話をすることの出来たいつきも辞めた理由を教えてもらうことも出来ず、結局それから一度も会えていないようだ。
そんな状態なのにどうやってサプライズをやるのか疑問に思っていると、部室のドアが開く。
すぐに部室の中へと手を引かれた静音は驚いた顔をして、廊下に顔を出す一を見ていた。
「よし。いつきはいねーみたいだな」
「一体どういうことなの?」
「しゅーやと柚希にはさっき話したが…」
一は先程まで俺と宮井に話したことと、そして疑問に思っていたどうやってサプライズを行うのか。
それから俺達に手伝って欲しいことを話した。