裏生徒会部+
あんな荷物を持って休日に一体何をしようとしているのか想像もつかない。
あいつらの部活はよくわからねぇことばかりしてるからな…。
「静音。とりあえずこのまま隠れておこう。あいつら…というか伊藤に見つかったら終わりだ」
「ちゆちゃんには申し訳ないけど否定できないわ。隠れておくのが一番ね」
梅宮や真夜は融通が利く。
笹島の妹とは話したことはないが、見つかってもおそらく大丈夫そうだ。
ただ、問題は伊藤だ。最悪なくらいの問題児。
とにかくうるさい。しつこい。そして邪魔をする。
そんな奴に絡まれれば、いつきやメイドにはあっけなく見つかってしまうだろう。
伊藤本人は悪気がない様子なのがまた厄介だ。
「え。嘘…」
小声でそう言う静音と俺の目に映ったのは、レストランの前…
つまり、俺と静音のいる店と店の間の前で真夜達は立ち止まり、なにやら作業を始めた。
抱えてきた長机を置き、その上に段ボールから取り出した物を並べていく。
まじでこいつらは何を始めるつもりなんだ…?
「よし。これで準備はいいだろう」
「それで、誰が来たら始めるんだっけ?」
「この写真の人と、あとは女性が一緒にいるらしい」
写真は見えないが、誰か特定の人が来たら何かを始める感じだ。
「いつ来るっていうか、本当にここに来るのか?」
「あぁ。どうやらそこのレストランから出てくるらしいぞ」
「え?そこのレストランにいるってこと?あたし、突撃して来ようかー!?」
「お前は大人しくしてろ。絶対動くな。余計な事をするな」
有無も聞かずに行こうとする伊藤のフードを掴み、止める梅宮。
このタイミングでやってきて、レストランの中にいる特定の人物に何かをする様子。
もしかしてこいつらは……。