裏生徒会部+
静音も同じことを考えたのか、黙ったまま頷いた。
俺は携帯を取り出し、電話を掛けるとすぐ近くで着信音が鳴る。
「はい、もしもし?」
「真夜、ちょっと左後ろを見てくれ」
「え?」
振り向いた真夜と目が合い、すぐに人差し指を口の前に出す。
すると、とっさに真夜は口を押え、電話越しでしか聞こえないような小さな声で話し始めた。
『そ、そんなところで何やってるんですかっ…!?』
「多分、真夜達がやってることに関係してると思うから、とりあえずこっちに来れるか?」
『えっ。えっと…?』
「あとの3人には…というか伊藤にだけは見つからないように来て欲しいんだが」
『わかりました。少し待っててください』
真夜が電話を切ると、すかさずと言ったように話を掛けに行く伊藤。
「真夜くんや。誰と何をこそこそ話してたのかね?」
「すまん。ちょっと急用が出来たから抜けるわ。いいか?」
「えっ!?無視!?」
「俺はいいけど」
「私も構わないぞ」
「サンキュー、悪いな。じゃ!」
「あ!待ってよ、真夜!ずるい!あたしも連れてけーって律!離してよー」
「お前は仕事があるっての。大人しくしてろって何回も言ってるだろ」
梅宮が伊藤を捕まえていたおかげで、真夜は無事に抜け出せた。