ティールームの不思議な出来事
「もう、何で目覚まし時計が鳴らないのよ!」

 時計をみると、7時半。

 いつもなら、もう家を出ている時間。

 朝御飯を食べている暇はない。

 慌てて支度をして、バス停へと走った。

 カバンを探ると、ない。

 定期入れが・・・。

「もう!」

 慌てて家に戻り、定期入れを手につかんで、バス停へと再び走った。

 しかし、非情にも目の前でバスはいってしまった。

「まったく、朝からついてない」

 息を整えて、仕方なく次のバスを待つことにした。

 その後、電車にも乗り遅れて、入社以来はじめての遅刻となってしまった。



 食事に外へ出た昼休み。

 携帯のメールの着信音が鳴った。

 彼からだった。

『今、何処?』

 外で食事していると送ると、すぐに返信が来た。

『会って話がしたい』

 休みの日以外で外で会うのは初めてのことだった。
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