神様の隣で、君が笑った。

　

「そもそもお前は日頃から、しっかりと人の話を聞かないからダメなんだ。授業中、いつも上の空で……頭のネジが、壊れてるんだよ」


突きつけられた言葉に息を飲む。

一瞬、何を言われたのか理解に苦しんで──受け止めたら、心が鋭い刃物で裂かれたようにヒリヒリと痛んだ。

──私は、頭のネジが壊れてる？

慌てて俯き唇を噛み締めると、今にも溢れそうになる感情を、必死に喉の奥に押し込めた。


「それに、こういうときは先生だけに謝るんじゃなくて、迷惑を掛けたクラス全員に謝るのが筋だろう。お前の頭じゃ、そんなこともわからないか？　全く……だから、クラスでも浮いてるんだよ」


嘲笑混じりに吐き出された言葉に、クラスメイトの数名がクスクスと笑いだした。

沸騰したように顔が熱を持ち、今すぐこの場から消えてしまいたくなる。

……自分がクラスで浮いてるなんてこと、先生に言われなくてもわかってる。

みんなに馴染めていないって……自分が一番よくわかっているし、今更だ。

だけど……どうして今、それを改めて、みんなの前で言う必要があるの？

確かにプリントを失くしたことは私に責任があるから、責められて当然だ。

でも、それとこれとは別でしょう？

今、クラスのみんなの前で、私を貶めて嗤う理由にはならないはずだ。