神様の隣で、君が笑った。
 

「それで……俺と朝陽のプレゼン、見てほしい」

「リュージくんと、朝陽の……?」

「うん。実は、今回のグループワークを最後に、来年からはグループワークの授業自体がなくなるらしいんだ。だから……最後に、なのちゃんに俺達の晴れ舞台を見てほしいな、と思って」


言いながら、リュージくんは困ったように頬をかいて、私から目を逸らした。

本当に、私が見に行ってもいいのかな?

だって特進科の生徒たちの中に紛れて、商業科の私がいたら目立つかもしれない。

だけど来年からグループワークの授業がなくなると聞けば、普通科からも商業科からも、たくさんの生徒がプレゼンテーションを見に訪れる可能性もある。

その中に紛れ込めば、朝陽に見つからずに二人の有志を見られるだろうか。

二人の努力の結晶。

……できるのなら、私もそれを見届けたい。


「……本当に、私が行ってもいいの?」

「もちろん! できるなら、一番最前列で見ていてほしいくらいだし!」


私の返事にパァっと表情を明るくしたリュージくんを前に、現金にも胸をホッと撫で下ろす。

 
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