腹黒王太子の華麗なる策略
9、黒い爪と胸のあざの秘密
ゴーン、ゴーン。
「う……ん」
起床の鐘で目が覚めた。
気づけばクリスの腕を枕にして寝ていて、ハッとした私は隣にいる彼を振り返る。
彫刻のように綺麗な顔がそこにあった。
色が白くて、まつ毛も長くて……毎日見ているのだけど、見飽きることはない。
見る度に胸がドキッとする。
そんなクリスに昨日もまた身体中にキスされたなんて……ああ、思い出すのは止めよう。
一日中彼とベッドにいたのに、結局、聞きたいことは何も聞けなかった。
今思えば、またクリスのいいようにはぐらかされたのだ。
ホント、策士だよね。
恨みがましい目でクリスを見るも、本気で憎めるわけがなく……。
「……狡いよ」
悔し紛れにボソッと憎まれ口を叩いた。
それに……最後の一線を越えることはなかったな。
「う……ん」
起床の鐘で目が覚めた。
気づけばクリスの腕を枕にして寝ていて、ハッとした私は隣にいる彼を振り返る。
彫刻のように綺麗な顔がそこにあった。
色が白くて、まつ毛も長くて……毎日見ているのだけど、見飽きることはない。
見る度に胸がドキッとする。
そんなクリスに昨日もまた身体中にキスされたなんて……ああ、思い出すのは止めよう。
一日中彼とベッドにいたのに、結局、聞きたいことは何も聞けなかった。
今思えば、またクリスのいいようにはぐらかされたのだ。
ホント、策士だよね。
恨みがましい目でクリスを見るも、本気で憎めるわけがなく……。
「……狡いよ」
悔し紛れにボソッと憎まれ口を叩いた。
それに……最後の一線を越えることはなかったな。