腹黒王太子の華麗なる策略
ひょっとしてディオンは、女の人と一夜を共にしたのでは?

この子に恋人なんてまだまだって思ってたけど、……考えてみたらディオンだって一応成人した男だもん。

女の人くらい抱くよね。

今まで弟的な存在だったから気にしたこともなかったけど、ディオンも男だった。

それなら、男の人のことは、ディオンに聞けばわかるかな?

それに、彼はクリスの弟だ。

「おい……お前、今まで俺をなんだと思って……」

ディオンはじっとりとした目で私を見て、文句を言う。

どうやら私の思考は、彼にだだ漏れだったらしい。

だが、そんなことは気にせず、ディオンの両肩を掴んで彼と向き合った。

「ねえ、ディオン」

私の勢いに気圧されてかディオンは少し引き気味。

「……ん?なんだよ?」

「男の人って、女の人が同じベッドで寝てたらやっぱり……身体を……その……求めるよね?」
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