腹黒王太子の華麗なる策略
それに、文化や習慣が違う国を統治するのは難しい。

言っちゃ悪いが、併合した国々は、俺には余計なお荷物的存在。

父は併合した国の国王達を容赦なく処刑したが、その子供は俺がなんとか逃してインヴァネスの西の外れにある城に匿っている。

いずれ俺が正式に王位を継承したら、併合した国々を返還してその子供に王位を継がせるつもりだ。

その方がお互いのためになるし、ラミレス王が世界を七つに分けたのはそれが最善の形だったからだと思う。

ふと机の上にある置き時計をみれば、お昼をとっくに過ぎていた。

時間があれば、アンと一緒にお昼を食べようと思ったが、もうこの時間だと彼女は済ませてしまっただろう。

集中したいから誰も入れるなとラルフに頼んでおいたから、昼食はまだ部屋に運ばれて来ていない。

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