腹黒王太子の華麗なる策略
ハーッと小さく溜め息をついたら、モコが突然鼻をクンクンさせ走り出した。

「モコ!どこ行くの?」

モコに向かって叫び、クリスと一緒に追って山を登る。

すると、バシャバシャという水音が聞こえ、大きな滝が見えた。

大きな岩壁から大量の水が勢いよく落下している。

「こんな大きな滝、初めて見た」

顔を上げ、滝を眺める。

滝には虹がかかっていてとても綺麗だ。

モコは滝壺に溜まっている水をゴクゴクと飲む。

私も喉が渇いていて、水辺に近づき両手で水をすくった。

「わあ、水が冷たくて気持ちいい」

思わず感嘆の声を上げた。

すくった水を口に運び、一気に飲み干す。

「美味しい。クリスも飲んでみて」

クリスに向かって微笑むと、彼も手ですくって飲んだ。

「確かに美味い」
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