ミンジュンが私を溺愛すぎる件
愛されるよりも愛したい
幸せに満たされた夜はあっという間に終わり、二人が寝ているベッドに朝の光りが差し込んできた。
詠美はベッドの脇に置いているスマホを見る。
まだ起きるには早い時間だったが、詠美はミンジュンにどうしても話しておきたい事があった。
詠美は隣でスヤスヤと眠るミンジュンの顔を見る。
昨夜、何度もミンジュンと結ばれて、その後、ウトウトと眠りの淵に落ちそうになるたびに詠美は無理やりに目を覚ました。
寝てしまったら、今夜の出来事が本当の夢になりそうで怖かった。
それでも強力な睡魔には勝てず、私もミンジュンさんもあっけなく眠りの底に落ちてしまった。
でも、今、こうやって、隣で眠るミンジュンさんを感じる事ができて、本当に嬉しくて涙が出てきそう…
詠美は自分が壊れている事に気付いていた。
ミンジュンさんへの愛に私自身が溺れている。
今までは愛される事に憧れていた。
本当に大好きな人に、頭の先からつま先まで全てを愛されたいと思っていた。
でも、今の私はそうじゃない。
愛されるよりも愛したい…
他人からの愛を知らずに育ってきたミンジュンさんを私の全てで愛してあげたい。
愛される喜びをそして愛される温もりを、私がミンジュンさんに与えたい…
「…詠美? 起きたのか?」