ミンジュンが私を溺愛すぎる件



ミンジュンは見られていた事にも気づかずに、隣に横たわる詠美を自分の方へ引き寄せる。


「うん、おはよう…
今日もいい天気だよ」


他愛もない会話が二人に幸せを与えてくれる。
ミンジュンは時計を見て顔をしかめた。


「まだ早いよ… ほら、もうひと眠りするぞ」


ミンジュンはそう言うとまた静かに目を閉じた。
数秒後にはリズムよく寝息が聞こえてくる。

詠美ももうひと眠りする事にした。
こんなに満たされた素晴らしい朝を、一分でも一秒でも無駄にしたくない。
でも、こうやって一緒に目覚める朝はきっと永遠には続かない、目を閉じ冷静になった私の心は、そうやって浮かれる私に釘を刺す。

詠美の胸にチクリと痛みが走った。
この痛みが大きくなるのが怖くて、詠美はミンジュンにしがみついた。

ミンジュンの胸の中は私のサイズにピッタリ合う事も、不思議とぐっすり眠れる事も、何もかもが偶然じゃない気がするけど、でも、今は何も考えない…

考え出したら、お互いの愛の深さに私が怖気づいてしまいそうだから…



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