ミンジュンが私を溺愛すぎる件



詠美は思わずミンジュンを抱きしめた。
私達のタイムリミットは刻々と近づいている。
考えないようにとずっと避けていた二人の問題は、時間と深まる愛情がさらに大きくしていた。

ミンジュンは、決して強い人間じゃない…
ミンジュンという人間を知れば知る程、その鎧で覆われた弱さを強く感じる。


「…ミンジュンさん。
あと20日程で、私達は離れ離れになってしまうけど、でも、その後も友達でいてくれる…?

だって…
私が韓国に遊びに行った時はミンジュンさんに会いたいし、ミンジュンさんが東京に来た時は…
やっぱり私はミンジュンさんに会いたいから…」


詠美はそう言い終った後、抱きしめているミンジュンの体を起こしミンジュンの顔を覗きこんで見た。


「でも、まだ20日もあるんだよ…
その間は、何も考えたくない。
だって、考え出したら、寂しくて悲しくなるだけだから」


詠美は笑ってミンジュンをまた抱きしめた。


「あと20日の間は、ミンジュンさんの恋人でいたい…
だから、二人でたくさん恋人ごっこしよう。

時間はすぐに消えてなくなるけど、思い出は一生残るんだから、ね?」



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