ミンジュンが私を溺愛すぎる件



ミンジュンは今まで味わった事のない寂しさに吐き気がしそうだった。
でも、詠美の言う通り、今の幸せを自ら放棄する気はない。
20日間でも10日間でも、1日でも1分でも、詠美の温もりを感じていたい。
それが、永遠に続かないものだとしても…


「詠美、今からお風呂に入ろう…」


ミンジュンは詠美の胸元で甘えながらそう言った。
詠美はクスッと笑ってミンジュンの頭を優しく撫でる。


「ミンジュンさんがそう言うと思って、もうお湯を溜めてありますよ」

詠美がそう言うと、ミンジュンは突然立ち上がり詠美を軽々と抱き上げた。
さっきまで泣きべそをかいていたミンジュンの顔は、もういつもの勝気なミンジュンに戻っている。

詠美はホッとした。

どんな形であれ私達に別れは必ずやって来る。
でも、それは今じゃない…
自分達がその近い未来に負けてしまわないように、今は、この愛おしい時間を大切に過ごしたい…




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