ミンジュンが私を溺愛すぎる件
ミンジュンはジノと一緒に、新しく渋谷に出店するコスメショップの内装の進捗状況を見に来ていた。
韓国で展開している大人ムードのイメージはそのままに、でも、もう少しだけ日本のショップは落ち着いた雰囲気を強調している。
ミンジュンとジノは担当の人間に一通り説明を受け、満足してそのビルを後にした。
「今日は珍しいな。詠美を置いてくるなんて」
ジノはミンジュンに皮肉を込めてそう言った。
最近のミンジュンは、片時も詠美を離さない。
それはジノにとって喜ばしい事でもあり、悩みの種でもあった。
「今日はお前に話があるんだ…」
ジノは何となくそういう予感はしていた。
「そっか、俺も仕事の事でお前に相談がある。
じゃ、飯でも食いながら話をしようか」
ジノはそう言うと、行きつけの韓国料理の店に予約を入れた。
その店には個室がありプライバシーを確保できる。
二人がその店に着くと、いつもの個室に通された。
ジノはメニュー表を見て適当に注文をするが、ミンジュンは黙ってその様子を見ているだけだ。
店員が部屋からいなくなると、先に口火を切ったのはジノの方だった。
「恋の悩みか?」