ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「ミンジュン… よく考えろ。
今、俺達が新規事業として取り組み始めた事業がいくつあるか。
それは、全てお前のミンジュンという名前があってからこそ動いてるんだ。
確かにその分野ごとに優秀なブレーンを置いて、その専門家達が必死に会社を大きくしてくれてる。
でも、それもこれも全部、お前が社長で、そこに大きな信頼があるからなんだ。
お前に何もかも捨てられたら、今まで俺達がしてきた事は一瞬で水の泡だ。
もっと賢い方法を考えろ。
そういう極論じゃなくて…」
ミンジュンはジノの話を想定内の事として聞いていた。
ジノの言う通りだ。
もう俺は一人の体じゃない事くらい分かってる…
でも、それでも、何もかも捨ててでも詠美を側におきたいというこの衝動は、日に日に大きくなるばかりでどう対処していいのか分からないんだ…
「あ、それと、俺からの話だけど…
日本での仕事が予定より早く終わりそうだ。
もう何人かは韓国に帰ってるけど、一週間後の今日に、俺と残ってるスタッフは全員韓国へ戻る事にした。
ミンジュン、お前はどうする?」
ミンジュンはしばらく考えて小さく頷いた。
「俺も一緒に帰るよ…」