ミンジュンが私を溺愛すぎる件
ジノはさずがにミンジュンが可哀想になった。
初めて人を愛して初めて人に愛されて、幸せというものをこの歳でやっと掴んだミンジュンにとって、何よりも酷な事だから。
「お前はギリギリまでいていいんだぞ。
そして、その他の方法をじっくり詠美と話し合え。
そんなこの世が終わったような顔をして帰って来られても、こっちがいい迷惑だよ」
ミンジュンはジノを睨みながら大きくため息をついた。
何も考えたくないというような疲れた顔をして。
「あ、それと、今朝、お前の母さんから電話がきた。
お前、全然電話に出ないそうじゃないか。
なんか明後日、東京に友達と来るらしいぞ。
ここのホテルのミンジュンの部屋番号を教えてっていうから、教えといた」
ミンジュンはゾッとした。
今のこの段階で母親と詠美を会わす方がいいのかと。