ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「え、でも…
ミンジュンさんのお母さんは、私の事をどこまで知っているの…?」
ミンジュンは目を閉じて大げさにため息をつく。
「ジノのバカ野郎が、ミンジュンはオンマ以上に愛する人を東京で見つけたって言ったらしい」
え~~、嘘でしょ…
韓国の年配の人は日本人をあまり好まないのに、それでいて、母一人子一人の絆が強い親子関係に、私の存在はただの邪魔でしかない…
「ミ、ミンジュンさん…
私… お母さんに、会わないとダメ?」
ミンジュンはさらに大きくため息をつく。
「どういう事か、母さんはぜひとも会いたいって言ってる。
詠美は韓国語が話せるし、東京の事を色々教えてもらいたいって」
「え? じゃあ、お母様は怒ってるとか不機嫌とかそんなんじゃないの…?」
ミンジュンはちょっとだけ首を傾げた。
「詠美も知ってると思うけど、韓国の女性は、基本強い女性が多い。
俺の母さんは、その中でも特に強い女性だと思うんだ。
そうじゃないと、あんな過酷な状況で女手一つで俺を育てられないと思うから。
でも、不思議なんだけど、母さんは俺のやる事成す事に一度も異を唱えた事がないんだ。
だから、今回も、俺の中ではそんなに心配はしてない。
それに結婚するとかそんなんじゃないって、ちゃんと伝えてあるから…」