ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「オンマと詠美を二人で会わせたのは間違いだったかもしれない…」
ジノは困惑した顔でミンジュンを見た。
「お前の母さんに限って、詠美を苛める事は絶対にないよ」
ミンジュンは殺気だった目でジノを睨んだ。
「何でそう思う…?」
ジノはミンジュンとは対照的に優しい笑みを浮かべてこう言った。
「お前がやっと愛する人に出逢ったんだ。
愛という言葉を一切信じなかった息子がだぞ?
お前のオンマは心から喜んでるし、何があっても詠美を受け入れるよ」
ミンジュンは未だに返信がない詠美の事を考えると居ても立ってもいられなかった。
車がホテルに着くとジノに後の事は全て任せ、ミンジュンは走って詠美が待つはずの部屋へと急いだ。
「おかえりなさい」
ミンジュンが部屋へ駆け込むと、驚いたように詠美は出迎えてくれた。
「…詠美、スマホは?
俺のメッセージは見なかったのか?」
ミンジュンはそう言いながら、詠美を強く抱き寄せる。
目の前にいる事がもう当たり前になっている詠美の笑顔にホッとして、いつもより力強く抱きしめた。