ミンジュンが私を溺愛すぎる件



ミンジュンはこの展開に何も言葉が出てこない。

確かに詠美が言うように、詠美は日本側のスタッフとして雇うだけの話だった。
こんな風にこの部屋に住まわせるなんて、最初から計画があったわけじゃない。
というか、普通なら何があってもあり得ない。

何なんだろう…?
俺は、一体、どうしたというんだ…?

韓国でも日本でも、たくさんの女性と接してきた。
いい子だってたくさんいた。
でも、俺は、他人を信用できないという変な病気を持っている。
信用できるのは、母親と昔からのつき合いの数名のスタッフ。
それ以外は心を開くどころか、心がある事すら見せない。

信用できるのはお金だけだと思っている。

でも、詠美は…
がんじがらめに鉄の鎖で鍵をかけている俺の心の中に、気が付いたらちょこんと座っていた…
どうやって入って来たのかさえ分からない。

でも、一つだけ分かっている事は、詠美を絶対に手離すなという事。
何が何だか分からないけど、俺の本能はそう告げている。

本当に何が何だか分からないけど…



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