ミンジュンが私を溺愛すぎる件



ミンジュンはスースーと規則正しく寝息を立てる詠美から目が離せない。
よく見ると母とは全く違う顔だけれど、でも、ミンジュンの心は詠美を捉えて離さなかった。
韓国の女性のような強さはないけど、ほんわりとした中に包容力を感じてしまう詠美。

ミンジュンはこんなにも簡単に恋に落ちてしまった自分を笑うしかなかった。


「詠美…?」


ミンジュンがそう声をかけても、詠美は起きる気配がない。
クッションを抱きしめて横向きに寝ている詠美のほっぺを軽く押さえてみた。
何か虫に刺されたのかと思ったのだろう、詠美はそのほっぺをこちょこちょと掻いてまた眠りに落ちる。

ミンジュンは楽しくてしょうがない。
今度は、詠美のくちびるを指でそっとなぞってみる。
大きな瞳のわりには、口は可愛いおちょぼ口だ。
その不揃いのパーツが、詠美の顔のアンバランスを強調しているのだろう。

でも、ミンジュンにとっては、それが可愛くてしょうがなかった。
透き通るように白い肌も、綺麗に整えられた眉も、ミンジュンをがっかりさせるものは何一つない。

ミンジュンは、詠美の頬に落ちている髪を優しく耳にかけた。
そして、その無防備に見えるほっぺに軽くキスをする。
柔らかくぷにゅぷにゅした肌は、ミンジュンの保護本能を呼び覚ます。

こいつは誰が何と言おうと俺のものだ……



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