ミンジュンが私を溺愛すぎる件
ミンジュンは今ならその意味が理解できる。
人間不信の俺が一目見て心を射抜かれた女の子が、この東京の街に住んでたんだ。
その子を見つけようと俺の心は無意識の内に躍起になっていた。
ミンジュンは自分の心を解き放した。
解き放した先には詠美がいて、詠美は自分のものだと俺の魂は叫び続けている。
ミンジュンは詠美の肩を引き寄せた。
詠美の柔らかい髪がミンジュンの頬をかすめる。
ミンジュンはサングラスをちょっとだけ上げて詠美の顔を見ると、詠美の大きな目は閉じたり開いたり忙しそうだ。
そんな瞳が大好き過ぎて、ミンジュンは瞳を縁どる長いまつ毛に触れたくなった。
「詠美、ホテルへ帰ろう。
でも、その前に、コンビニで詠美のおススメの焼き鳥を買って、ホテルの部屋で一緒に食べよう」
すると、詠美は上目遣いでミンジュンを見た。
その可愛らしさにミンジュンは思わず詠美の鼻の頭にキスをする。
「ミ、ミンジュンさん、お腹が空いてるんですか…?」
思わずキスをされた詠美はもう思考回路がぐちゃぐちゃだ。
お腹が空いてるから、焼き鳥を食べるのに…
ミンジュンは肩をすくめ優しい眼差しで詠美を見る。