ミンジュンが私を溺愛すぎる件



「あんな風にテヒョンといちゃつかれて、俺が美味しくご飯を食べたと思うのか?
ほとんど食べてない、だから腹減った」


ミンジュンはそう言うと、先にベンチから立ち上がりすぐに詠美を抱き起こした。
こういうところが日本の男性にはないところだ。
詠美は胸のドキドキがミンジュンに聞かれるのではないかと心配になるくらい、心臓が普段の何十倍もの速さで高鳴っている。


ホテルの部屋に着くと、ミンジュンはすぐに焼き鳥を食べ始めた。
詠美もミンジュンの隣で大好きなモモ塩を頬張る。
デカ串サイズを五本も買ってきたのに、あっという間に二人で平らげた。

詠美は二人分のコーヒーを淹れ、ソファにくつろぐミンジュンに渡した。
コーヒーを飲むミンジュンのホッとした顔を見ていると、テヒョンの話をするなら今しかないと思った。
詠美は自分のコーヒーはテーブルに置き、意を決してミンジュンの隣に座った。


「ミンジュンさん…
テヒョンさんの解雇を撤回してもらえないでしょうか…?

あれは絶対に私が悪くて、私が韓国語で話す事が好きなのを知っているテヒョンさんが、気を利かして韓国語で話してきたんです。

だから…」


「俺が決めた事は何があっても覆らない」


ミンジュンは詠美の話を一言で遮った。



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