ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「な、何ですか?」
詠美は大きな目を更に見開いてミンジュンを見た。
ミンジュンはそんな詠美の真顔に思わず笑みがこぼれる。
「詠美は俺の通訳でもあり、マネージャーでもあり、メイドでもあったよな…?」
「……はい」
ミンジュンの意地悪な目つきは詠美の怯えた顔を捉える。
「もう一つ追加する。
それは、俺の恋人になる事。
恋人だったら何をする?
よおく考えて、その覚悟があるんだったら、テヒョンの話はなかったことにしてもいいぞ」
詠美は目を閉じ10秒程考え、すぐに目を開けミンジュンを見た。
テヒョンの夢を叶えてあげたい…
それに、ミンジュンさんの恋人になる事も、そんなに嫌じゃない。
それが吉と出るか凶と出るかは分からないが、でも期間限定ならミンジュンさんの恋人になれるなんて素敵な事かもしれない。
「分かりました…
ミンジュンさんが日本にいる間、私はマネージャーも通訳もメイドも恋人もこなします」
詠美がそう言った途端、すぐにミンジュンに抱きしめられた。
「じゃ、約束のしるしに、詠美から俺にキスをして」
ミンジュンは嬉しい反面、日本にいる間と条件をつけられた事に少しだけ腹を立てている。
そして、戸惑う詠美の目を反らさずに見た。