ミンジュンが私を溺愛すぎる件



詠美はテヒョンとの勉強会を済ませ、急いで部屋へと帰ってきた。
まだ、ミンジュンは帰って来ていない。
詠美は先にお風呂を済ませ髪を乾かし、ダイニングでテレビを観たりスマホをいじったりしながら、ミンジュンが帰って来るまでの時間を潰した。

でも、今日の詠美の重労働が眠気を連れてくる。
詠美は眠ってしまわないようにコーヒーを飲んだり立ち上がったりして睡魔と闘ったが、それでもソファの寝心地の良さに負け、うたた寝から熟睡の谷へと落ちていった。


ミンジュンは遅くなった事に腹を立てていた。
ジノ以外の全く使えないスタッフに堪忍袋の緒が切れて、その数名に韓国へ帰れとまた暴言を吐いてしまった。
でも、今は反省している。
早くホテルへ帰りたい気持ちが勝って、部下のミスを寛容に受け入れない自分が悪かったと。


部屋に着き急いでダイニングへ向かうと、ソファでうたた寝している詠美が見えた。
壁付けのシャンデリアのほのかな明かりの中、テーブルの上にはコーヒーが入ったカップや読みかけの本が乱雑に置いてある。
頑張って起きていようとしたが、眠気に負けてしまったのは一目瞭然だ。

ミンジュンは床に座り詠美の顔の近くで肘をつき、詠美の寝顔をジッと見た。

頬にかかる髪を優しく耳にかけ、いい匂いのする詠美の髪を何度も触る。



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