ミンジュンが私を溺愛すぎる件
多分、詠美は夢心地だろう…
訳も分からず、笑みを浮かべて頷いてくれた。
俺はシャワーも浴びずシャツのボタンを緩めただけで、詠美の隣にもぐり込む。
今はキスもセックスも要らない。
詠美のこの温もりで俺の荒んだ魂を包み込んでくれるなら…
人の温もりや幸せなんて幻想だと思っていた俺が、今、初めてその存在を知った。
愛する愛されるという単純な人間の心理を、やっと認める時がきたみたいだ…
ミンジュンはその夜、久しぶりにゆっくりと眠れた。
詠美の隣で詠美の温もりを感じながら…
ミンジュンの忙しい日々はしばらく続き、詠美はミンジュンとちゃんと話をしていない事に胸を痛めていた。
ミンジュンが言ったように時間だけが刻々と過ぎて行く。
夜遅くに帰ってくるミンジュンは、そのまま詠美の隣で倒れ込んで寝てしまう。
でも、ミンジュンは、今はそれでいいんだと言う。
詠美の隣で寝るだけで癒されるからと…
詠美がテヒョンの勉強会を済ませ、コンビニで軽く食べる物を買ってホテルへ帰ると、今日は珍しくミンジュンが先に帰っていた。
詠美は嬉しくて小走りでダイニングへ向かう。
「ミンジュンさん、今日は早かったんですね?」