あの人が嫉妬なんてする訳ないでしょ。

瞬間、ドアの中に引きずり込まれる。


「な、な…んんっ…!」


私の言葉を飲み込み、悠哉さんが深いキスをする。


「ん…んんっ…ん…はっ…あ…」


息もできない程のキスをされ胸を軽く叩いて抗議すると、やっと離れてくれた。


「ゆ、悠哉…さん、いきなりどうしたんですか?」


「今日、どこに出掛けてた…?」


私の質問を無視してまた低い声で問われる。


「えっと…あの、デパートへ買い物に行ってました。」


「…1人で?」


うっ…本当のこと言いたいけど言ったらアレがバレちゃう…!


「は、はい。1人です。」


私が答えた瞬間、彼の目が冷たい色を纏った気がした。

そして、無言のまま私を抱き上げた。


「あのっ!悠哉さん!下ろしてください!」


「…黙って。」


私はさっきよりも低く地を這うような声に驚き、
それ以上何も言えなくなってしまった…。
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