【BL】好きになってよ。
「ん?ああ、悪い悪い。
とにかく、無関係な俺が言うのも変かもしんないけど、とりあえず一つずつ片付けていけばいいんじゃないか?
お前は一気に全部片づけられるほど器用じゃないし。」
こんなふうに僕も優しく言葉をかけることが出来たなら。
「あーあ、僕も三井みたいになりたかったなあ。
そしたら絶対しんちゃんが傷つくことなんてないのに。」
しんちゃんにあんな顔させないのに。
「俺だっていいとこばっかじゃねえし、お前も悪いとこばっかじゃねえだろ?」
「三井...慰めてくれるの?うう~、三井好き~~!」
三井のそういう優しいところが大好きだ。
勢いに任せて三井に抱きつく。
「ばっか、くっつくな!変な誤解されんだろ!?」
「うわあん、もう誤解されてもいい~」
「は!?ふざけんなよ、俺がよくねえわ馬鹿!」
べりっと音がしそうなくらいの勢いで体から僕をはがした三井。
「ん?そういえば三井、『悪いとこばっかりじゃない』って言ったよね?
つまりいいところがあるってことだよね?
ねえ、僕のいいところってどんなとこ?」
ふいに感じた疑問を口にすると、それに合わせて三井は口をつぐんだ。
「ん?三井?」
「ん?なんだ?」
あさっての方向を向いた三井に向かって話しかける。