【BL】好きになってよ。






「しんちゃん!!」



後ろから聞こえた声に驚く。


...は?



俺をそう呼ぶやつは、この世のどこを探そうが一人しかいない。



でも、なんでここにいるんだよ。



俺、学校出たの結構前だぞ。



そう思いながら、振り返る。



「拓海...」




「よかったぁ、追いついた」



肩で息をしながらそう呟く拓海の姿を見ても、まだ状況が読み込みきれない。



「拓海、お前...なにやってんだよ。」


「えへへ、追いかけてきちゃった」


「なんで...」



よくわからない。



なんで拓海が追いかけてくるんだろう。



「謝りたくて」


「は?」


< 142 / 150 >

この作品をシェア

pagetop