【BL】好きになってよ。
「しんちゃん!!」
後ろから聞こえた声に驚く。
...は?
俺をそう呼ぶやつは、この世のどこを探そうが一人しかいない。
でも、なんでここにいるんだよ。
俺、学校出たの結構前だぞ。
そう思いながら、振り返る。
「拓海...」
「よかったぁ、追いついた」
肩で息をしながらそう呟く拓海の姿を見ても、まだ状況が読み込みきれない。
「拓海、お前...なにやってんだよ。」
「えへへ、追いかけてきちゃった」
「なんで...」
よくわからない。
なんで拓海が追いかけてくるんだろう。
「謝りたくて」
「は?」