【BL】好きになってよ。
「...心配かけて悪かった」
「?」
何に関して謝られてるのかわからない様子の拓海。
「ごめんな、たくさん傷つけて」
そんな拓海の頭を撫でながら俺はそう呟いた。
相手の目を見て、しっかりそれを言えるほど、俺は素直じゃない。
「しんちゃんが気にすることじゃないよ!なんなら僕の方が傷つけてると思うし...」
やっと意味がわかったのか、拓海はバツが悪そうに俯いた。
「俺は大丈夫だ。」
「しんちゃん、ごめんね。」
「気にすんなって。」
もう、悲しませないから。
そんなクサい言葉は俺の口から出るはずもなくて。
頭を撫でるだけで返した。
そんな俺を見て、拓海は嬉しそうに笑った。