【BL】好きになってよ。



「うわっ」



三井の言葉に反応してふと顔を上げると、教室の外に人混み。


な、なにあれ!?



その人混みの視線の先をみると...、大野さんだ。


そっか、美人の転校生ってすごい話題性だよね。


ほかのクラスの人が見に来る気持ちも分かる。


でも、そんなに来たら大野さん緊張しちゃうよ。



「美人って、大変だね」


「まぁ、そうだよな。
街歩いてたら思わず振り返っちゃうレベルだし。」



たしかに三井の言う通りだ。


大野さんくらいのレベルなら、街で歩いていたらつい見てしまう。


僕はクラスメイトの男子に見られるだけでも辛いのに、大野さんは不特定多数の人からの視線にずっと耐えてきたんだなぁ...。


そう考えると、本当にすごい。



そう思って彼女の方をこっそり伺うと、何も感じないように平然とお昼ご飯を食べていた。


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