【BL】好きになってよ。
「はーあ、和真はもう忘れてると思ったのに。そのこと。」
「忘れねえよ」
昨日のことをあっちゅー間に忘れるほど、俺の記憶能力は劣化していない。
あまり舐めないでほしい。
あんなインパクトでかい話題を忘れるわけないだろう。
「そんなこと言ってくれるなんて嬉しいなぁ」
「たりめーだろ」
恵の頭をクシャリと撫でる。
こんな時にこんなこと考えるのは変かもしれないが、髪の毛が柔らかかった。
「ずっとね、想ってきたんだ」
「...おう」
「最初はただの友達って思ってた。
幼なじみ みたいな。」
うつむきがちに話し始める恵。
「この気持ちに気づいたのは明確には分かんないけど、本当に気づいたら好きになってた。
同時に拓海が慎也を好きなのにも気づいちゃったんだけど。」