飽き性の私達の恋
【 20××年4月8日 】
「……きて。……お……きて」
「う……う…う…ん。」
春は心地のいい季節。寝ても寝てもねむさが消えない季節。私は寝ることが大好き。寝たら何をされても起きない体質のこの私。
「ほら、起きなさいって言ってるでしょ!」
「は、、はい!!」
怒鳴られる声にビックリして飛び起きた。
そしてまたふとんにもぐる。
「今日は入学式でしょう?遅刻したらどうするの!早く準備しなさい!」
「……わかった…。」
私は布団にもぐりながら少しキレ気味のお母さんにそう返事をした。
「もう、次寝ても起こさないからね。」
そう言い残し私の部屋を出ていった。
「んんーーー、おきるかーー。」
低血圧の私は起き上がってもしばらく目を開けてすぐに動くことが出来ない。
私はなにもない豊かなド田舎に住んでいる。
""木下 莉音 (きした りおん)""
今年からまちにまった"JK"となる。
私の故郷は高校はたった2校しかない。その2校を簡単に言えば……
"頭がいい学校" "頭が悪い学校" だ。
もちろん私は"頭の悪い学校"に入学する。自慢じゃないけど中学の成績は学年で下から10番目"かなり…いや、結構馬鹿"な私。
でも唯一"体育"だけは3年間「5」だった。
だから…私は運動しかとりえのない人間です。(笑)
"ポキポキっ"
「…ん…?LINE?誰だよこんな朝に…」
『おはよー!りおん!』
『なんじにいくー?』
LINEの送り元の名前に……ひかるの名前。
「ひかるか、朝弱いくせに今日は早いのね」
"ひかる"それは私の生まれた頃から一緒にいる幼なじみ。
""山川 光(やまかわ ひかる)""
ずっと一緒にいる幼なじみ。天然でふわふわしてる子。
私と同じで頭は馬鹿だけど運動神経はピカイチで一緒にバドミントンとバレーをずっと一緒にやってきた。
ひかるとは小さい頃から習い事もすべて一緒にやってきた。いわば、、
"私の全てを知ってる人" です。
「えーと…"今起きた!入学式昼からだよね?"っと」
私はひかるに返信をしてベッドからでたて1階に行った。
「おー、りおん、おはよう。」
1階に着くと、お父さんがいった。
「おはよー」
「りおん、早く準備しちゃいなさい!」
「わかってるよ。うるさいな。朝から...」
お母さんの少しキレ気味の声がまだ寝起きの私の耳に響いてくる。
私は髪の毛や化粧をして準備を済ませまた2階へ向かった。
私は着替え鏡に映る新しい制服を着た自分を見る。
「今日から3年間この制服で過ごすんだ。」
ブレザーとスカートは同じ紺色。リボンは赤と青のチェックのリボン。白のシャツ。
決して可愛いとは言えないけど私たちの地元ではこの制服を着ると"高校生"としてちゃんと見られる。
「楽しみだな。青春できるかな…」
そんなことを思っていると…
"ポキポキっ"
『もう家出るよー!』
ひかるからLINEがあった。
「お母さん!ひかるもう来るってさ!」
私は1階にいるお母さんにそう叫び急いでカバンを持って1階へいった。