飽き性の私達の恋

""次の日""

8時05分

"ひかる、おそいなー。遅刻しちゃうよ"

そう思っていると...

「ごめん!寝坊した!先行ってて!」

"もぉー。入学早々。仕方ない。行くか"

「いってきまーす」

私はそう言って家を出た。

片道40分の学校への道を1人で歩いていると…


"""寂しい。"""

中学の時もいつでもひかると一緒にいるのが普通だったからすごく寂しく感じた。

ビューービューー

突然強風がきて、私のセットした髪の毛はぐしゃぐしゃになった。

「もぉ、最悪ーーー。」

そう思いながら私は胸ポケットに入っているくしをとりだして髪型を治そうとした時…

「…あの……。」

「え?」

私は突然声をかけられそう言って振り返った。

そこには私の出身中学の制服を着た身長の高い眼鏡をかけた男の人がいた。

そして…

「このイヤホン落としましたよ?」

「あ、ありがとうございます。」

私はそう言いながらイヤホンを受け取った。

"どこかで見たことあるような気がする。"

私はイヤホンを拾ってくれた中学生を見てそう思った。

「あの、なんか僕の顔についてますか?」

「あ、ごめんなさい。なんでもないです。」

私の勘違いかな。

「先輩なのに敬語使わないでくださいよ(笑)」

その男の子が優しく笑いながらそういった。

「あぁ、ごめん(笑)私人見知りで」

「まじですか!僕もです!今も話しかけようか迷いました(笑)」

「そうなんだ!ありがとう!」

私はその笑い顔を見て思い出した。

「あぁ!!昨日の…」

「え?どこかで会いましたか?」

「あ、ごめん。なんでもないよ!」

「そうですか!僕遅刻しちゃうのでもう行きますね!」

「あ、うん。あ、ありがとう」

「はい!」

あの子昨日の中学生10人組の後ろの方にいた子だ。眼鏡かけて静かそうな子なのに意外だなって思ったから印象にあったんだ…。

"優しいのか優しくないのかよくわからない子。"

私はそう思いながら学校へ向かった。
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