先輩から逃げる方法を探しています。
次の日。
私は2教科分のノートを両手で抱え、職員室へと向かっていた。
学級委員長だからという理由で2教科分ものノート運びを任せるのは如何なものか。
中々に重い。
ふと昨日の子猫のいた場所が見え、そちらに目線を向ける。
可愛かったなぁ…昨日の子猫。
あの男子が飼っているのかなんなのかよくわからなかったけど。
「ひょっとして俺を探してる~?」
「うわっ!?」
「あははっ。俺が先にみーつけた」
急に耳元で声が聞こえ、後ろを向くと、昨日の男子がいた。
手を振り「やっほ~」とご機嫌そうに笑っている。