先輩から逃げる方法を探しています。


雨谷先輩の話を聞いて、思い出したことがある。

自分も「怖い」と思われやすく、あまり人から話し掛けられることはなかった。

だけど、りりなや香澄は話し掛けてくれて、友達にもなってくれた。

その時、凄く嬉しかったこと。


「…こちらこそ」


そう返事をすると、なぜか驚いた顔を見せる。


「雨谷先輩?」

「えっ…あ…っと……そうだ!何が食べたいか決まったか?」


急に話を切り替えられたようにも思えたが…そういえば何を作るのかを決めている最中だった。


「はい。カレーにしましょう」


カレーが嫌いという人はあんまりみたことがないし、それに合宿だ。

合宿といえば私の中で定番なのはカレー。

それに、カレーであれば私も作る事ができる。


「おっ、カレーか。いいな」


私と雨谷先輩はカレーの材料を買い、コテージへと戻った。


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