先輩から逃げる方法を探しています。

そんなしゅがーちゃんを見て自然と溜め息が零れる。


「分からなくてもいいしゅがーちゃんでも分かるのにねぇ。当の本人は…」


俺が好意を向けたアクションを起こすと、大体顔を赤くする。

それはただ単にそういったことに慣れていないからなのか。

それとも少しは俺のことを意識してくれているからなのか。

とは言っても、最近避けられているから後者の可能性は低いんだろうけど。


「そうねぇ…。私から見たら伊坂さんは恋愛に疎そうだし……。告白はしたの？好きって言った？」

「告白………好きとは言ってない」

「ええっ!?言ってないの!?どうして!?言わなきゃ駄目じゃないっ!?」

「近い」


身を乗り出して攻め寄ってくる。

好きとは言ってないけど、俺が翼ちゃんに好意を持っているのは明らかにわかるレベルだと思うんだけどな。

嫌なら嫌で、いつものように冷たく言い返したり、呆れた顔でもしてくれたほうが助かるのに。

翼ちゃんって難しいな。

…まぁ、そういうとこも含めて翼ちゃんだし、好きなんだけど。