悪魔との契約
「…クロウ。行け」

『御意』

クロウは俺を飛び越えて廊下の中へと入っていった
その姿はもう鳥のような羽はない

コツンコツンと足音も気にせず2人で歩く
「何者だっ!」
廊下の陰から現れた近衛兵のようなひと

「あーあ…見つかっちゃった」

目線でクロウに行けと命じると
クロウは微笑んで兵の手首を掴み引っ張る

軽く折り曲げた足が兵の腹に深く食い込み
「ぐっ…」
簡単に倒れてしまった

『面白くないなぁ』

「面白さを求めるんじゃねぇよ」

俺は
俺たちは足をさらに進めた
< 10 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop