Youth...★
「お!それいいな!俺は高橋 爽太(タカハシ ソウタ)!よろしくな!」
仁に続くように自己紹介を始めたもう一人。
爽太はまだ小学生なのに、どこか大人びた雰囲気がある。まあ、やってる事はクズだけど。
爽やかな笑顔を浮かべる爽太。
その笑顔だけを見てれば、スカート捲りなんて絶対しなさそうなのに。これがギャップってやつなのか!!
人は見た目によらないって兄貴が言ってたけど、まさにこの事を言うんだな。帰ったら兄貴に報告だ。
そんな事を考えていれば、
「ちょいちょい!俺もする!」
爽太の後ろからひょこり、顔が出てきて。
それから爽太を押しのけて、そいつは前に出てきた。
「俺は、真田 祐翔(サナダ ユウト)!」
そうして、すうっと俺の前に手を差し出す。
祐翔と名乗るそいつは、身長は低めで長めの前髪をピンクのゴムでくくってあげている。見るからに馬鹿そうだ。
「お前の名前はなんてーの?」
そう俺に問いかけながら、出した手をぶんぶんと上下に降っている。早く握手しろよ、とでも言いたげだ。
「俺は、篠原 ひなた!よろしくな!!」
俺はそう言って、反対側の手で祐翔の手を握り、握手を交わした。
――――――その日から俺達は"友達"になった。