契約書は婚姻届
第1話 契約継続条件は社長と結婚!?
明日の会議の茶菓子はなんにしよう、若園朋香がのんびりとそんなことを考えていると、騒がしい足音ともにその知らせは舞い込んできた。
バン! 耐久性など無視して勢いよく開いたドア。
ドタバタと慌てて入ってきた男――西井陽一はそのままの勢いで部屋の奥にある社長の机まで詰め寄ると、ダン! と思いっきり机を叩いた。
「社長!
ちょっと小耳に挟んだんですけど!」
「……なんだ?」
とうに五十も半ばを過ぎた社長の若園明夫は西井の剣幕に若干怯えていた。
「オシベ!
うちとの契約を打ち切る予定だって!」
「はっ!?」
勢いよく立ち上がった明夫に椅子が危うく倒れそうになったが、すんでのところで持ち直す。
ほっと胸をなで下ろした朋香だったが、問題はそこではない。
オシベが契約打ち切りって?
バン! 耐久性など無視して勢いよく開いたドア。
ドタバタと慌てて入ってきた男――西井陽一はそのままの勢いで部屋の奥にある社長の机まで詰め寄ると、ダン! と思いっきり机を叩いた。
「社長!
ちょっと小耳に挟んだんですけど!」
「……なんだ?」
とうに五十も半ばを過ぎた社長の若園明夫は西井の剣幕に若干怯えていた。
「オシベ!
うちとの契約を打ち切る予定だって!」
「はっ!?」
勢いよく立ち上がった明夫に椅子が危うく倒れそうになったが、すんでのところで持ち直す。
ほっと胸をなで下ろした朋香だったが、問題はそこではない。
オシベが契約打ち切りって?
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