契約書は婚姻届
そのためにはどんな努力も惜しまないと誓う朋香だった。


 
お稽古は午前中のみで、昼食を食べたあとは自由時間だが……はっきりいって暇だ。

なにかすることがあればいいのだろうが、家事の一切は野々村をはじめ、使用人がやってしまう。

ちなみに、野々村と運転手兼雑用係の高橋、料理長の大村は住み込みで、あとは通いだ。

「連ドラの続き気になる……。
まんが読みたい……」

携帯は名義変更するときに買い換えた。
クレジットカードは解約。

有料アプリでドラマが追えることはわかっているが、契約を結んでいいのか、尚一郎に尋ねづらい。

「実家も一度、様子見に行きたい……」

ぼーっと見ているスクリーンの中では、少年が少女に淡い恋心を告白していた。

少しは暇つぶしにならないかと行った図書室、そこに並んでいたのはドイツ語の本と、お堅い文学小説の数々。
シアタールームに来てみると、今度は古典映画ばかりが並んでいた。
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