契約書は婚姻届
……あたま、ぐちゃぐちゃになる。

伝わる気持ちが熱く、あたまを痺れさせていく。

……私ももっと、伝えたい。

腕を伸ばして尚一郎の首に抱き付くと、さらに口付けが深くなった気がした。

熱い波にさらわれ溺れてしまいそうで、尚一郎に掴まる手に、力が入る。

……尚一郎さんを、愛してる――。

「朋香……」

深く息を吐き出し尚一郎を見上げた。

これで本当に尚一郎の妻になるのだと思うと、幸せで泣きそうになる。

「Ich liebe dhich fur immer(君を永遠に愛してる)」

朋香の目尻から転がり落ちていく涙を、尚一郎の唇が拭った。

そして――。
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