契約書は婚姻届
第3話 ひとりきりのお城
「やだぁ。
くすぐったい」
誰かがべろんべろんと朋香の顔を舐める。
くすぐったくてくすぐったくてたまらない。
「やめってって。
ねぇ……」
そっと瞼を開くと、金髪が視界に入ってきてぎょっとした。
慌てて飛び起きると、ゴールドとホワイトの毛並みの犬……ボルゾイが物珍しそうに朋香を見ていた。
昨日、尚一郎がボルゾイに似ていると思ったが、実際見るとますます似ている。
「ロッテ、ダメだよ、入っちゃ」
尚一郎がドアの隙間から顔を出すとボルゾイは朋香の元を離れた。
行方を追っていくと視線が尚一郎と合い、困ったように笑われた。
「おはよう、朋香。
よく眠れた?」
「……おはようございます」
昨日は疲れてそのまま寝落ちてしまい、酷い状態なのを見られていると思うと、顔から火が出るほど恥ずかしい。
くすぐったい」
誰かがべろんべろんと朋香の顔を舐める。
くすぐったくてくすぐったくてたまらない。
「やめってって。
ねぇ……」
そっと瞼を開くと、金髪が視界に入ってきてぎょっとした。
慌てて飛び起きると、ゴールドとホワイトの毛並みの犬……ボルゾイが物珍しそうに朋香を見ていた。
昨日、尚一郎がボルゾイに似ていると思ったが、実際見るとますます似ている。
「ロッテ、ダメだよ、入っちゃ」
尚一郎がドアの隙間から顔を出すとボルゾイは朋香の元を離れた。
行方を追っていくと視線が尚一郎と合い、困ったように笑われた。
「おはよう、朋香。
よく眠れた?」
「……おはようございます」
昨日は疲れてそのまま寝落ちてしまい、酷い状態なのを見られていると思うと、顔から火が出るほど恥ずかしい。