日常へ帰る。
日常へ帰る
退屈な日々が続いている。学校へ行って、終わったら一休みしてバイトに行く。最近はずっとそんな日の繰り返しだ。
今日は帰りの電車が遅れていた。そんなことに少し怒っていた。
待っていたホームとは違ったホームに電車が来る。そんなアナウンスを聞いて小走りでそのホームに向かう自分が少しばかばかしく思えた。
何か月も曲を入れていないMP3を聞きながら電車へ乗り込む。席が空いていたので座り、すぐに目を閉じた。
目が覚めると最寄り駅の1つ前だった。隣にいた人がその駅で降りたのを見た。その空いた席に新しい人が座る。
最寄り駅に着き、人々を追い越し改札口を出て駐輪所に向かう。駐輪所といってもマンションのそばにあり、マンションの住人が利用できる駐輪所。僕は勝手にそこを使っている。
駐輪所に着いて自分の自転車を引っ張り出し、乗る前に空を見た。
その時、流れ星を見た。願い事なんてできるわけがない。あっという間の出来事だった。流れ星が流れるのは早い。流れ星を見ながら「あっ。流れ星だ。」と思う人なんていないだろう。たいていの人は流れ星を見終わったあと気付く。そんな流れ星に感動していた。何回も見ることなんてできない。僕にとっては人生で初めてかもしれない。
今日は退屈な日なんかではなかった。いや、それまでは退屈な日だったかもしれないが、そんなことを忘れさせてくれるほど流れ星は心に残った。
「流れ星を見た。」という特別な日は終わる。
そう、僕はまた退屈な日常へと帰るのであった。
今日は帰りの電車が遅れていた。そんなことに少し怒っていた。
待っていたホームとは違ったホームに電車が来る。そんなアナウンスを聞いて小走りでそのホームに向かう自分が少しばかばかしく思えた。
何か月も曲を入れていないMP3を聞きながら電車へ乗り込む。席が空いていたので座り、すぐに目を閉じた。
目が覚めると最寄り駅の1つ前だった。隣にいた人がその駅で降りたのを見た。その空いた席に新しい人が座る。
最寄り駅に着き、人々を追い越し改札口を出て駐輪所に向かう。駐輪所といってもマンションのそばにあり、マンションの住人が利用できる駐輪所。僕は勝手にそこを使っている。
駐輪所に着いて自分の自転車を引っ張り出し、乗る前に空を見た。
その時、流れ星を見た。願い事なんてできるわけがない。あっという間の出来事だった。流れ星が流れるのは早い。流れ星を見ながら「あっ。流れ星だ。」と思う人なんていないだろう。たいていの人は流れ星を見終わったあと気付く。そんな流れ星に感動していた。何回も見ることなんてできない。僕にとっては人生で初めてかもしれない。
今日は退屈な日なんかではなかった。いや、それまでは退屈な日だったかもしれないが、そんなことを忘れさせてくれるほど流れ星は心に残った。
「流れ星を見た。」という特別な日は終わる。
そう、僕はまた退屈な日常へと帰るのであった。