俺様社長にハートを撃ち抜かれました
お見合い
「あ、藍羅…
お見合いして欲しいんだけど…」
おずおずと、そう言ってきたお父さん。
「やだよ、お見合いなんて!」
「1回会うだけでいいから。」
お願い!と言うように、私の目の前で頭を下げるお父さん。
はぁ…
まぁ、会うだけでいいなら、良いかな…
どうせ、私には彼氏も居ないし…
私は樋口 藍羅、20歳
ごく普通の会社でごく普通のOLをしている。
「相手は?」
お見合いをするなら、相手くらい気になるものだ。
「お父さんの会社の社長さん。」
「はぁ…?」
なんで!?
お父さんって、ただの社員だよね??
たしか、部長だか、課長だか…
忘れたけど…
「実は、社長若いのに結婚相手が居なくてな…
お見合いをたくさん進められるらしい。
だけど、1度も参加しないもんだから、勝手に恋人と言い出す人が出てきてな…
そこで、お見合いをすれば、それは無くなるだろうと思ったらしい…
それで、なぜか、お父さんに声がかかったんだよ…」
よく分からないけど、要は断れなかったんだな…
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