俺様社長にハートを撃ち抜かれました



「藍羅…顔見せて?」




「…嫌!」



見せるもんか…!


だって、顔みたら許しちゃうもん…



「じゃあ、そのまま聞いてくれる?」



「…」


聞いてくれる?と言われて、聞かないとまでは言えなかった。




「今度、新しいプロジェクト始めるんだ。

それで、最近帰り遅くなっちゃって…」



「で、でも、ご飯くらい…食べてくれたっていいじゃん!」



「それは、悪かった…」



忙しいのは分かってる。


だって、禅は社長だもん…



「明日からはちゃんと帰ってくるから。


藍羅…


許してくれる?」



そう言って、禅に布団をめくられた。




「うぅ…ヒック…」




禅の顔を見たら、涙が止まらなくなる。



「うわぁーん…」



禅に抱きついて、泣く。



「…しょーがないから…ゆ、許してあげる!

…ヒクッ…

もっと…一緒に居てくれる?」



「もちろん。

藍羅と一緒に居るよ。」



そう言って、禅は私を抱きしめた。




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