俺様社長にハートを撃ち抜かれました
「ただいま〜」
ちょうどその時、禅が帰ってきた。
「お、お、おかえり!!」
戸惑いながら真っ赤になって言う私と、爆笑しながら言うお姉様。
「なに?どうした?」
「な、なんでもない!!」
「はぁ〜笑った〜
やっぱり、私今日は帰るわ!
藍羅ちゃん、ちゃんと聞くんだよ?
じゃあ、おじゃましました〜」
お姉様はそう言って、嵐のように去っていった。
「ったく…!あいつは何しに来たんだ!
で?聞きたいことでもあるのか?」
禅はお姉様がいきなり来たことに呆れながらも、私に聞いてくれた。
…どうしよう…
禅は私が言うのを待ってくれている。
「…禅は…
私と結婚するの、嫌じゃ無かった…?」
…これでいやいやだったとか言われたらどうしよう…
結婚しなければ良かったって言われちゃうかな…
「何言ってるんだ?
嫌なわけないだろ?
だって、俺がお前を選んだんだから。」
考えていた時間も少なく、禅はすぐにそう言った。
選んだ?
禅が?
だって、私が聞いていた話は、お見合い話を断るために、たまたま若い娘がいたお父さんの所にお見合いの話がきたって…
「実はな…」
禅は、言っちゃったからしょうがないと、私に本当のことを話してくれた。