俺様社長にハートを撃ち抜かれました
とりあえず、渡されたバスローブに着替える。
「あ、あの…お母様がメイクしてくれるんですか?」
「そうよ。言ってなかったかしら?
私だと不安?」
聞いてないよ…
「いやいや…そんなことは…!」
「実はね、私ヘアメイクの勉強もしてたのよ」
…不安じゃないと言えば嘘になる。
だけど、勉強してたなんて…
お母様って…何者…?
「私がやってもいいかしら?」
「もちろんです。お願いします!」
私がそう言ったのを聞いて、嬉しそうな顔をしたお母様は、私のメイクを始めた。
「ふふふっ…」
いきなりお母様が微笑んだ。
「どうしたんですか?」
「あのね、私は息子しか居ないから、メイクしてあげたかったんだけど、できないでしょ?
娘にメイクしてあげることが夢だったの!」
そう嬉しそうに言われた。